こんにちは、香っちゃって委員会のかねじゅん(@kaocchatte_iin)です。
ブレンドの手順は分かりましたが、いざブレンドをしようとしたときにそれぞれ何滴ずつブレンドしたらいいか悩んでしまいます。精油の滴数を決める際になにか参考になるものはありませんか?
今回のブログでは上記のようなお悩みを持つ方に、滴数の指標となるブレンドファクターについてご紹介します。
ブレンドの準備・手順については下記の記事をご覧ください。
この記事を読んで分かること
・滴数の指標となるブレンドファクターについて
・精油ごとのブレンドファクター
・ブレンドファクターを利用してアロマスプレーを作る際の計算方法
ブレンドファクター(B.F.)とは
ブレンドファクターとは、香りの強さや皮膚刺激・神経毒性などの禁忌を表す数値で、数字の1がもっとも香りが強い&リスクが高く、数字が増えていくほど香りは弱い&作用が穏やかになっていきます。
香りが強い精油は滴数を少なめに、香りの弱い精油は滴数を多めにブレンドするとバランスの良い香りになりやすいです。
主に3種類以上の精油をブレンドする際に利用しますが、滴数に悩んだときはブレンドファクターがおすすめです。
ブレンドファクター早見表(香りのタイプ別)
※アロマテラピー・バイブルとアロマテラピーの教科書を参考に、私が感じる香りの強さにアレンジして作成してみました。
※人によって感じる香りの強さは異なるため、滴数を増やしたり減らしたりしながら自分なりにアレンジしてブレンドしてみていただければと思います。
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
オレンジスイート | 4 |
グレープフルーツ | 4 |
レモン | 4 |
ユズ | 4 |
ベルガモット | 4〜6 |
マンダリン | 5〜6 |
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
ローズ・アブソリュート | 1 |
ローズ・オットー | 1 |
ジャスミン | 1 |
カモミール・ローマン | 1〜2 |
カモミール・ジャーマン | 1〜2 |
ネロリ | 1〜2 |
イランイラン | 2〜4 |
ゼラニウム | 3 |
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
ペパーミント | 1 |
メリッサ | 1 |
ヤロウ | 1 |
レモングラス | 1 |
ローズマリー | 1〜2 |
タイム・リナロール | 2 |
バジル | 2〜3 |
クラリセージ | 3〜4 |
スイート・マジョラム | 3〜4 |
パルマローザ | 3〜4 |
ラベンダー | 5〜7 |
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
ヒノキ | 1〜2 |
ユーカリ・グロブルス | 1〜2 |
シダーウッド・アトラス | 3〜4 |
ニアウリ | 3〜4 |
パイン | 3〜4 |
ティートリー | 3〜5 |
プチグレン | 3〜5 |
ジュニパー | 4 |
サンダルウッド | 4〜6 |
サイプレス | 5 |
ローズウッド | 6〜7 |
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
ベンゾイン | 1〜2 |
ミルラ | 1〜3 |
フランキンセンス | 3〜5 |
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
ベチバー | 1〜2 |
パチュリ | 1〜3 |
精油 | ブレンドファクター |
---|---|
クローブ | 1 |
シナモン | 1 |
フェンネル | 1〜3 |
ブラックペッパー | 2〜3 |
ジンジャー | 2〜4 |
▼参考書は下記となります。
ブレンドファクターを利用してアロマスプレーを作る際の計算方法
① 全体の精油の滴数を計算します
(例)30mlのアロマスプレーを濃度1%で作る場合
(計算方法)30ml × 0.01 ÷ 0.05 = 6滴
※希釈濃度についての詳しい計算方法は下記の記事をご覧ください。
② 精油を選びブレンドファクターを確認
(例)選んだ精油とブレンドファクター
- ラベンダー(ブレンドファクター5)
- ベルガモット(ブレンドファクター4)
- フランキンセンス(ブレンドファクター3)
③ 選んだ精油を何滴ずつ入れるか計算する
それぞれのブレンドファクターを全て足します。
そうすると【5+4+3=12滴】になりますが、①で計算した全体の滴数が6滴なので、6滴オーバーしていることになります。
この場合の計算方法は
全体の滴数(6)÷ ブレンドファクターの合計(12)= 0.5
という比率を出して、それぞれの精油のブレンドファクターにこの比率をかけていきます。
ラベンダー・・・・・・5 × 0.5 = 2.5
ベルガモット・・・・・4 × 0.5 = 2
フランキンセンス・・・3 × 0.5 = 1.5
次に上記の整数の部分(赤文字部分)だけを足していきます。
2 + 2 + 1 = 5 となりますが、全体の滴数は6滴なので1滴足りない状態です。
この1滴足りない分を、1番滴数が少ない精油に足します。
今回の例でみるとフランキンセンスが一番滴数が少ないのでフランキンセンスに1滴足します。
ラベンダー・・・・・・2
ベルガモット・・・・・2
フランキンセンス・・・1+1
これで全体の精油の滴数が6滴になりました。計算は以上です。
もう一つ、例として計算してみます。
(例)30mlのアロマスプレーを濃度2%で作る場合
(計算方法)30ml × 0.02 ÷ 0.05 = 12滴
選んだ精油とB.F.は、オレンジ・スイート(4)、ゼラニウム(3)、パチュリ(1)
B.F.の合計は【4+3+1=8滴】ですが、全体の滴数が12滴なので4滴足りませんので計算していきます。
全体の滴数(12)÷ ブレンドファクターの合計(8)= 1.5
1.5という比率を、それぞれの精油のブレンドファクターにかけていきます。
オレンジ・スイート・・・・・・4 × 1.5 = 6
ゼラニウム・・・・・・・・・・3 × 1.5 = 4.5
パチュリ・・・・・・・・・・・1 × 1.5 = 1.5
次に上記の整数の部分(赤文字部分)だけを足していきます。
6 + 4 + 1 = 11 となりますが、全体の滴数は12滴なので1滴足りない状態です。
この1滴足りない分を、1番滴数が少ない精油に足します。
今回の例でみるとパチュリが一番滴数が少ないのでパチュリに1滴足します。
オレンジ・スイート・・・・・・4 × 1.5 = 6
ゼラニウム・・・・・・・・・・3 × 1.5 = 4
パチュリ・・・・・・・・・・・1 × 1.5 = 1+1
これで全体の精油の滴数が12滴になりました。計算は以上です。
最後に
全体の精油の滴数が足りないときに、1番滴数が少ない精油に1滴足しましたが「絶対にここに足さないといけない!」ということはありませんので、自分の好きな香りの滴数を多めにしてあげるなど自分なりにぜひアレンジしてみてください*
上記の緑色部分の例でみると、個人的にはオレンジ・スイートが好きなので、もしこのブレンドを作る場合には、パチュリではなくオレンジ・スイートに+1滴足すと思います♪
香りのブレンドは料理の味付けに似ている部分があると思います。
レシピ通り作ってドンピシャな味付けになることもあれば、なぜか物足りなかったり、その逆があったり。味覚と一緒で香りも人それぞれ好みがあります。
正解はないので、ぜひ色々な精油でブレンドを楽しんでいただければと思います^^